種麹とは

種麹とは

【宅配便】種こうじ 100グラム

 

種麹とは、日本の発酵食品の原料となる米や麦を蒸し上げて麹菌を付着させて培養したものです。種麹は、清酒や味噌、醤油などの風味や品質を決める重要な要素であり、種麹屋と呼ばれる専門業者によって生産されています。この記事では、種麹の歴史や、種類などについて紹介します。

醸造業界では、種麹は『もやし』とも呼ばれ、その語源は、発芽のイメージから【萌える】という言葉を元に【もやす(し)】になったとも言われています。

種麹の歴史は古く、平安時代にはすでに種麹を用いた酒造りが行われていました。当時は、朝廷や幕府から公認された麹座という専門業者が「よねのもやし」と呼ばれる米麹を製造し、醸造元に卸していました。これが現在の種麹屋のルーツです。江戸時代には、酒造りや味噌造りが全国に広まり、種麹屋も各地に出現しましたが、明治時代以降は、種麹の需要が減少し、種麹屋も減少の一途をたどりました。現在は、全国で約7社ほどが種麹屋として営業しています。

種麹屋の仕事は、清酒や味噌、醤油などの発酵食品のメーカーからの要望に応えるために、数多くある麹菌を単独または何種類かを培養し、保存できるように乾燥させたものを生産することです。各メーカーはその種麹を使って、米麹や麦麹、大豆麹などを造ります。種類によって、デンプンやタンパク質を分解する能力や風味が異なるため、発酵食品の特性に見合ったタイプの種麹が選ばれます。

当店(鈴木こうじ店)で仕入れている種麹の製造元、菱六さんは京都で300年以上の歴史があります。京都は気候が安定しており、水質も良いため、種麹作りに適していると言われています。また、京都は古くから宮中や寺社で高級な清酒や味噌が消費されており、その需要に応えるために高品質な種麹が求められてきました。

種麹は、日本独自の微生物である黄麹菌(きこうじきん)を使って造られます。黄麹菌は2006年に日本の「国菌」に認定されており、日本人の味覚や健康に貢献しています。黄麹菌はデンプンやタンパク質を分解する酵素を生産し、酒や調味料の発酵途上で、うまみやコク、風味を生み出します。和食の美味しさは、種麹の力によって支えられていると言えるでしょう。

種麹は、日本の伝統的な発酵食品の原料として、長い歴史と深い関わりを持っています。種麹屋は、その歴史や技術を受け継ぎながら、発酵食品のメーカーと協力して、日本の発酵文化を守り、発展させています。種麹は、日本人の食卓に欠かせない存在です。

当店の種麹の仕入れ元

秋田今野商店・京都菱六

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