米麹とは

米麹とは、蒸し上げた米に麹菌を繁殖させ3日間、発酵させて出来上がったものが米麹といいます。米麹は、発酵食品の原料として味噌、醤油、日本酒、みりん、塩麹、甘酒等に使われます。

米麹には、糖化酵素やアミノ酸などの栄養素が豊富に含まれており、味や香り、食感などを向上させる効果があります。また、米麹には、免疫力を高めたり、腸内環境を整えたりする働きもあります。米麹は、スーパーやドラッグストアなどで手軽に購入できますが、自宅で作ることも可能です。自家製の米麹は、添加物や防腐剤が入っていないので、安心して使うことができます。

米麹の利用方法はさまざまですが、ここでは代表的な4つを紹介します。

1.味噌作り
味噌は、大豆と塩と米麹を混ぜて発酵させたものです。味噌には、たんぱく質やビタミンB群などの栄養素が豊富に含まれており、日本人の健康に欠かせない食品です。味噌作りには、以下の材料と道具が必要です。

– 大豆 1.3kg
– 米麹 1.5kg
– 塩 600g
– 鍋
– ボウル
– 味噌樽

米麹味噌の作り方は、以下の通りです。

1. 大豆を一晩水に浸しておきます。水は大豆がひたひたになるくらいで十分です。

2. 翌日、大豆を圧力鍋で約30分煮ます。または、鍋で3時間から4時間煮ます。柔らかくなったら水気を切ります。

3. 米麹と塩を混ぜ合わせます。塩分濃度は約10%~12%になるように調整します。

4. 熱いうちに大豆を潰します。粗めに潰すと食感が残りますが、細かく潰すと発酵が早く進みます。

5. 潰し大豆と米麹を混ぜ合わせます。よく混ぜることで均一な味噌になります。

6. 味噌玉を作ります。手のひらで丸めて空気を抜きます。味噌玉の大きさはお好みで調整しますが、小さすぎると乾燥しやすくなります。

7. 味噌樽に味噌玉を詰め込みます。隙間がないようにしっかりと詰めます。最後に表面を平らにしてます。

8. 味噌樽に重石を乗せます。重石は味噌の量の約10%程度の重さが目安です。重石は発酵中に動かさないように注意します。(蓋つき容器の場合は不要です)当店では保存性と発酵を促すエンバランス容器をお勧めしています。

9. 味噌樽を冷暗所に置きます。気温や湿度によって発酵期間は異なりますが、一般的には6ヶ月から1年程度で米麹味噌が出来上がります。発酵中はカビや虫が入らないように布や蓋で覆っておきます。

10.米麹味噌が出来上がったら、冷蔵庫で保存します。冷蔵庫では約1年から約3年程度保存できます。(塩分濃度で保存期間は変わります)

以上が、米麹味噌の作り方です。

2.甘酒作り
甘酒は、米麹と水を混ぜて発酵させたものです。甘酒には、糖化酵素やビタミンB群などの栄養素が豊富に含まれており、美容や健康に良いとされています。甘酒作りには、以下の材料と道具が必要です。

米こうじ 500g、

お粥用(米100g、水300~400㏄)

※玄米甘酒を作る場合は、お粥の米も玄米にするのがおススメです

炊飯器を使えば簡単!できあがる生甘酒は、濃縮タイプになります。

お粥を作る。

※米はひと晩浸水させる。

(少なくとも5~6時間はおきましょう。)

お粥を冷ましている間に、こうじをほぐす。

50℃~60℃くらいに冷ましたお粥に、こうじを加え、まんべんなく混ぜあわせる。

<分量>

乾燥米麹の場合 麹:水=1:2生米麹の場合 麹:水=1:1

<作り方>

◆たくさん作る場合

①炊飯器の内釜に麹と水を入れフタを開けたまま保温にセット。

※雑菌が入らないよう濡れ布巾をかけておく

②4~5時間でできあがり

◆少量の場合

①市販のジッパー袋(耐熱のもの)に麹と水を入れる

②内釜の底に布巾を敷きジッパー袋を置き、フタを開けたまま保温にセット。

③4~5時間で完成

3.塩麹作り
塩麹は、米麹と塩と水を混ぜて発酵させたものです。塩麹には、糖化酵素やアミノ酸などの栄養素が豊富に含まれており、肉や魚などの食材に漬け込むと、旨みや柔らかさを引き出す効果があります。塩麹作りには、以下の材料と道具が必要です。

 

※塩はミネラルの多い天然塩、水は浄水器の水をオススメします

– 米こうじ 500g、
– 塩 150g(全体の13%)
– 水 500㏄、

塩麹作りの手順は以下の通りです。

1.素手で、こうじをほぐします。

※手のひらの常在菌が混じることで各家庭の味に仕上がります。

2.塩を加え、こうじとなじむように全体をまんべんなく混ぜあわせます。

3.水を加えてさらに混ざあわせましょう

4.事前にキレイに洗ってよく乾かした保存容器に移し、フタを少しゆるめた状態で常温で保管します。

5.1日に1回かきまぜ、空気を含ませましょう。熟成期間は、夏は1週間、冬は10日程度が目安です。

6.1週間~10日でこうじが柔らかくなり、甘く濃厚な香りがしてきたら完成です。

 

4.醤油麹作り
醤油麹は、米麹と醤油を混ぜて発酵させたものです。醤油麹には、糖化酵素やアミノ酸などの栄養素が豊富に含まれており、ご飯やおかずなどにかけると、風味やコクを加える効果があります。醤油麹作りには、以下の材料と道具が必要です。

米こうじ 500g、醤油 500㏄

※醤油はできるだけ品質のよい天然醸造のものを選ぶとよりおいしくできます

醤油麹作りの手順は以下の通りです。

1. 米麹をほぐす。
2. 容器に米麹と醤油を入れてよく混ぜる。
3. 冬場は暖かい場所、夏場は涼しい場所に置く。
4. 1週間から10日ほど発酵させる。毎日1回混ぜる。

 

以上、米麹の利用方法について紹介しました。米麹は、日本の伝統的な発酵食品であり、美味しくて栄養価も高いです。自宅で手作りすることで、より安全で新鮮な米麹を楽しむことができます。是非、試してみてください。

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