発酵と腐敗

発酵と腐敗

発酵と腐敗の違いについて、わかりやすく説明すると、以下のようになります。

発酵と腐敗は、どちらも有機物(動物の肉や果物、野菜、穀物などの食品は、有機物からなります)が微生物や酵素によって分解される現象ですが、その結果や影響は正反対です。発酵は、人間にとって良いものができる現象です。腐敗は、人間にとって悪いものができる現象です。

発酵と腐敗の違いは、何が分解されるか、どんな環境で起こるか、どんな微生物や酵素が関わるか、どんな物質やエネルギーができるか、によって決まります。

まず、何が分解されるかについてです。発酵では、糖質やタンパク質などの有機物(食品)が分解されます。これらの有機物(食品)は、食べ物の主成分です。腐敗では、脂質や窒素化合物などの有機物が分解されます。これらの有機物は、食べ物の副産物です。

次に、どんな環境で起こるかについてです。発酵では、酸素が少ない環境で起こります。酸素が少ないと、微生物や酵素は有機物を分解することでエネルギーを得ます。例えば味噌作りや塩麹作りの保存容器は酸素と接しない環境の蓋つき保存容器(エンバランス)やジプロックがお勧めです。腐敗では、酸素が多い環境で起こります。酸素が多いと、微生物や酵素は有機物を分解することでエネルギーを失います。

さらに、どんな微生物や酵素が関わるかについてです。発酵では、乳酸菌や酵母などの良い微生物が関わります。これらの微生物は、食品の保存や風味を良くします。腐敗では、腐敗菌やカビなどの悪い微生物が関わります。これらの微生物は、食品の劣化や臭気を引き起こします。

最後に、どんな物質やエネルギーができるかについてです。発酵では、アルコールや乳酸などの価値ある物質やエネルギーができます。これらの物質やエネルギーは、人間の健康や美味しさに役立ちます。腐敗では、アンモニアなどの有害な物質やエネルギーができます。これらの物質やエネルギーは、人間の健康や美味しさに害を及ぼします。

このようにして、発酵と腐敗は大きく異なります。発酵は人類の歴史や文化に深く関わっており、日本では味噌や醤油などの発酵食品が多くあります。腐敗は人類の健康や環境に悪影響を与えるため、防止する方法は食品衛生法等で管理する必要があります。

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