玉ねぎ塩麹
玉ねぎ塩麹
玉ねぎ塩麹は、玉ねぎの甘みと旨味を引き出した発酵調味料です。米麹と塩、そして玉ねぎを混ぜて常温で発酵させるだけで作ることができます。玉ねぎ塩麹には、玉ねぎの硫化アリルやケルセチン、米麹の酵素やビタミンB群など、健康に良い成分がたくさん含まれています。化学調味料を使わなくても、玉ねぎ塩麹を少量加えるだけで、料理の味が深まります。和風にも洋風にも合う万能調味料として、色々なレシピに活用できます。
今回は、玉ねぎ塩麹の特徴と作り方についてご紹介します。また、玉ねぎ塩麹を使った簡単で美味しいレシピもいくつかご紹介しますので、ぜひ参考にしてみてください。
玉ねぎ塩麹の特徴
玉ねぎ塩麹は、米麹と塩、そして玉ねぎを混ぜて発酵させた調味料です。米麹は、米にコウジカビを繁殖させたもので、日本古来から味噌や醤油などの発酵食品に使われてきました。米麹には、デンプンやタンパク質を分解して糖質やアミノ酸に変える酵素が豊富に含まれています。そのため、米麹は甘みや旨味の素となる調味料としても利用できます。
玉ねぎは、野菜の中でも特に旨味成分が多く含まれています。その主な成分はアミノ酸の一種であるグルタミン酸です。グルタミン酸は、うま味調味料の主成分でもありますが、玉ねぎには自然に豊富に存在しています。また、玉ねぎには硫化アリルやケルセチンという健康成分も含まれています。硫化アリルは血液をサラサラにする効果があり、ケルセチンはポリフェノールの一種で抗酸化作用や脂肪分解作用があります。
米麹と玉ねぎを混ぜて発酵させることで、両者の旨味成分が相乗効果を生み出します。また、発酵することで玉ねぎの辛みや臭みが和らぎ、甘みや香りが増します。さらに、米麹から生成されるビタミンB群や乳酸菌なども加わり、栄養価も高くなります。
玉ねぎ塩麹は、塩分が約10%と塩麹よりも低いので、使いやすい調味料です。また、玉ねぎの水分で柔らかくなるので、塗りやすく、煮込みや炒め物にも使えます。玉ねぎ塩麹は、和風にも洋風にも合う万能調味料として、色々なレシピに活用できます。
玉ねぎ塩麹の作り方
玉ねぎ塩麹の作り方はとても簡単です。必要な材料は、米麹と塩、そして玉ねぎだけです。米麹はスーパーや自然食品店などで手に入りますが、ネット通販でも購入できます。玉ねぎは新玉ねぎでも普通の玉ねぎでも構いませんが、新玉ねぎの方が水分が多く甘みが強いのでおすすめです。
※米麹は出来る限りご近所の麹屋の生麹がお勧めです。ネットで探す場合は生麹を販売しているお店をお探しください。
下記の配合は2021年12月6日の『NHKあさイチ』で放送された、「たまねぎ×米こうじの万能うまみ調味料」のレシピ・作り方
【材料】(1000mlの保存容器1個分)
– 米麹 300g
– 塩 100g
– 玉ねぎ 400g(すりおろした状態)
【作り方】
1. 米麹をボウルに入れて手でパラパラになるまでほぐし、塩を加えてよく混ぜます。
2. 玉ねぎをすりおろします。フードプロセッサーやハンドブレンダーがあればそれを使い、なければおろし器で細かくおろします。
3. 熱湯消毒した保存容器に米麹と玉ねぎを入れてよく混ぜます。空気に触れる部分が少なくなるように表面を平らにします。
4. 容器の口にキッチンペーパーをかけてゴムで留め、常温(20℃前後)の暗い場所に置きます。発酵中は一日一回スプーンで下からかき混ぜます。
5. 3日目から玉ねぎの甘い香りが立ち始めます。5日目から10日目くらいまでが食べ頃です。色がオレンジがかった茶色になり、味もまろやかになります。
6. 食べ頃になったら冷蔵庫に移して保存します。冷蔵庫であれば2ヶ月程度は持ちます。
玉ねぎ塩麹を使ったレシピ
玉ねぎ塩麹は、色々な料理に使える万能調味料です。ここでは、玉ねぎ塩麹を使った簡単で美味しいレシピをいくつかご紹介します。
玉ねぎ塩麹の卵焼きは、玉ねぎの甘みと塩麹の旨味が卵にしみ込んで、とても美味しい料理です。玉ねぎ塩麹は、米麹と玉ねぎを混ぜて熟成させたもので、自家製することもできます。玉ねぎ塩麹の卵焼きの作り方は簡単で、以下のようになります。
【材料】(2人分)
卵・・・4個
玉ねぎ塩麹・・・大さじ2
サラダ油・・・適量
【作り方】
1. 卵をボウルに割り入れてよく溶き、玉ねぎ塩麹を加えて混ぜます。
2. 卵焼き器に油を薄く引いて中火で熱し、卵液を流し入れます。半熟になったら端から巻いていきます。
3. 残りの卵液も同様に焼いて巻きます。全体が焼けたら一度取り出して切り分けます。
4. お皿に盛り付けて出来上がりです。
玉ねぎ塩麹の卵焼きは、そのままでも美味しいですが、お好みでケチャップやマヨネーズなどを添えても良いでしょう。玉ねぎ塩麹は他にも唐揚げやポタージュなどに使える万能調味料です 。
1. 玉ねぎ塩麹のチキンソテー
– 材料(2人分)
– 鶏もも肉 2枚
– 玉ねぎ塩麹 大さじ4
– サラダ油 小さじ2
– バター 10g
– パセリ 適量
– 作り方
1. 鶏もも肉は一口大に切り、玉ねぎ塩麹と合わせて15分程度漬け込む。
2. フライパンにサラダ油を熱し、漬け込んだ鶏肉を皮目から焼く。両面に焼き色がついたら、弱火にして蓋をして10分程度蒸し焼きにする。
3. 火が通ったら、バターを加えて絡める。お皿に盛り付けて、パセリを散らす。
2. 玉ねぎ塩麹の豚汁
– 材料(4人分)
– 豚バラ肉 200g
– 大根 300g
– 人参 100g
– ごぼう 50g
– こんにゃく 1枚
– 白菜 4枚
– 水 800ml
– 玉ねぎ塩麹 大さじ3
– 醤油 小さじ1
– 作り方
1. 豚バラ肉は一口大に切る。大根、人参、ごぼうは皮をむいて乱切りにする。こんにゃくは熱湯でさっと茹でて水気を切り、適当な大きさにちぎる。白菜はざく切りにする。
2. 鍋に水と玉ねぎ塩麹を入れて沸かす。豚肉と大根、人参、ごぼう、こんにゃくを加えて中火で15分程度煮る。
3. 白菜を加えてさらに5分程度煮る。最後に醤油で味を調える。
3. 玉ねぎ塩麹のサラダドレッシング
– 材料(約200ml分)
– 玉ねぎ塩麹 大さじ4
– マヨネーズ 大さじ2
– 酢 大さじ2
– 砂糖 小さじ1
– 黒こしょう 少々
– 作り方
1. ボウルに玉ねぎ塩麹、マヨネーズ、酢、砂糖、黒こしょうを入れてよく混ぜる。
2. 好きな野菜やサラダにかけて食べる。
玉ねぎ塩麹は、手作りするとより美味しくなります。玉ねぎはみじん切りにして、塩麹と合わせて密閉容器に入れて冷蔵庫で保存します。1週間程度で発酵が進み、風味が増します。玉ねぎ塩麹を使って、おいしい料理を作ってみましょう。
最後にご自身で作る玉ねぎ塩麹の作り方、活用方法は全く問題はありませんが、業務用として使う場合、料理教室の講師として講座を開催する場合は、玉ねぎ塩麹の場合は玉ねぎ自体に塩分が含まれていますので他の塩麹とは分量が異なります。そして保存期間など異なってきますのでしっかりした理論が必要になってきます。
そこで鈴木こうじ店で経験と理論が豊富な発酵エヴァンジェリスト新庄あゆみ先生の講座をお勧めします。
鈴木こうじ店の職員もライセンスを習得している発酵エヴァンジェリスト®︎ジュニアレッスン