麹ってなあに?

麹ってなあに?

~ 日本の発酵文化を支える小さな働き者 ~

こんにちは。
鈴木こうじ店です。

「味噌は体に良い」
「甘酒は飲む点滴」
「塩こうじは便利」

そんな言葉を耳にする機会が増えました。

でも、その味噌や甘酒、塩こうじを作るために欠かせない存在があることをご存じでしょうか?

それが「麹(こうじ)」です。

発酵の話になると必ず登場する麹ですが、実際には

「麹って何?」
「菌なの?」
「食べ物なの?」

と思っている方も多いかもしれません。

今回は、日本の発酵文化を支える小さな働き者「麹」についてお話しします。

麹とは何でしょう?

麹とは、お米や麦、大豆などの穀物に麹菌という微生物を育てたものです。

私たち麹屋では、蒸したお米に麹菌をふりかけ、温度と湿度を管理しながら約3日間かけて麹を育てます。

すると、お米の表面に白いふわふわした菌糸が広がり、甘い香りのする麹が出来上がります。

見た目はお米ですが、中では麹菌が元気に活動しているのです。

麹菌はどんな生きもの?

麹菌はカビの仲間です。

「カビ」と聞くと少し驚かれるかもしれませんが、麹菌は私たち日本人が千年以上も利用してきた大切な微生物です。

その功績が認められ、2006年には日本醸造学会によって「国菌」に認定されました。

日本には国花や国鳥がありますが、実は国菌もあるのです。

それほど麹菌は日本の食文化に欠かせない存在なのです。

麹のお仕事は「分解すること」

麹菌の最大の特徴は、「酵素」をたくさん作ることです。

酵素とは、食べ物を細かく分解する働きを持つ物質です。

例えばお米にはデンプンが含まれています。

そのままでは甘くありませんが、麹菌が作る酵素によってデンプンがブドウ糖に分解されると甘みが生まれます。

甘酒が甘くなるのは、砂糖を入れているからではありません。

麹菌の働きによって、お米が自然な甘さへと変わっているのです。

また、大豆に含まれるたんぱく質も麹菌によってアミノ酸へと分解されます。

このアミノ酸が味噌や醤油の「うま味」のもとになります。

つまり麹は、

「甘さを作る」
「うま味を作る」

という、とても大切な役割を担っているのです。

麹があるから発酵食品が生まれる

私たちが普段食べている発酵食品の多くは麹から始まります。

米麹からは

・甘酒
・塩こうじ
・しょうゆこうじ
・米味噌

が生まれます。

麦麹からは

・麦味噌

が作られます。

豆麹からは

・豆味噌
・たまり醤油

が作られます。

さらに日本酒づくりにも麹は欠かせません。

麹がなければ、日本の発酵文化は存在しなかったと言っても過言ではないでしょう。

世界にも発酵はあるけれど

世界にはさまざまな発酵食品があります。

パンには酵母菌。

ヨーグルトには乳酸菌。

チーズにはカビや乳酸菌。

それぞれ異なる微生物が活躍しています。

その中で、日本独自に大きく発展したのが麹菌を利用する発酵文化です。

味噌、醤油、日本酒、みりん、甘酒。

これらはすべて麹菌が支えている日本ならではの食文化なのです。

麹は日本の宝物

普段はあまり意識することのない麹ですが、その働きによって私たちは豊かな食文化を受け継いできました。

味噌汁のうま味。

甘酒の自然な甘さ。

醤油の深い香り。

そのすべての始まりに麹があります。

私たち麹屋にとって麹は単なる商品ではありません。

先人たちから受け継がれてきた日本の宝物です。

これからも麹の魅力や発酵の面白さを皆さまにお伝えしていきたいと思います。

次回予告

第4回
「麹はどうやって作るの?」

蒸したお米が、どうやってふわふわの麹になるのか。

普段は見ることのできない麹屋の仕事を少しだけご紹介します。

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